「クラウド環境におけるTCO削減と安定稼動の実現」
1.ITインフラ最適化へのアプローチ
お客様を取り巻くIT環境は変化しており、IT資産の肥大化、運用の複雑化、リスク・法制度への対応によるIT管理コストの増加が、情報システム部門の大きな課題になりつつあります。この状況に対応するためには、過剰なITインフラ・運用をスリム化し、TCO削減を図る必要があります。また、今後本格化する「クラウド・コンピューティング」によって提供されるプラットフォームやアプリケーションを最大限に活用するために、現在のIT基盤を全体最適の視点で見直し、拡張性、柔軟性の高いITインフラに再整備することが重要であると考えます。
弊社では、ITインフラの最適化、TCO削減をご支援するため、IT@VSOPというサービスをご提供しています。
【IT@VSOPとは】
IT@VSOP(Valuable Services for Outsourcing Practices)とは、TISが提供する3つのサービス分類と7つの適用領域からなるIT基盤サービスメニューの総称です。
ITインフラを最適化するためには、目指すべき状態の定義とその実現手段の検討、実行、評価まで一連の流れで最適化を検討することが必要です。また、計画から評価までの各フェーズを、サイクルとして継続的に実施する必要があります。IT@VSOPでは、弊社が長年にわたって培ったIT基盤構築・運用ノウハウを集約し、上記サイクルにあわせてITインフラ最適化をご支援いたします。

【IT@VSOPサービスメニュー】
IT@VSOPでは、ITインフラ最適化の各フェーズに合わせて、3つのサービス分類、7つの適用領域に分けてラインナップしています。

システム管理サービスの運用最適化の「運用マネジメントサービス」において、ES/1 NEO CSシリーズを活用しています。
2.ES/1 NEO CSシリーズとのソリューション融合 ~仮想環境の可視化と最適化~
2009年にTISが持つ性能や運用のノウハウを活かせるサービスを検討いたしました。その際、長年汎用機の運用で活用していたES/1 NEO MFシリーズのオープン版であるES/1 NEO CSシリーズ(以下、ES/1)が候補に挙がりました。
ES/1採用のポイントは以下5点です。
①国内800サイトの豊富な実績
②性能管理に特化した独自性
③ES/1のサービス提供という他社との差別化
④ノウハウ共有とサポート協力の相乗効果
⑤注目のVMware対応がTISの戦略とマッチ
特に、②の分析機能がシステム化されていた点と、⑤のVMwareへの対応がされていた点が大きなポイントとなり、採用を決定いたしました。
プライベートクラウドご利用のお客様向け運用サービスとしてES/1を導入した場合、下記2点のメリットがあります。
(1)収集できるデータ項目や出力結果が豊富で分析が容易
vCenterでも性能系の情報は収集できますが、過去データの蓄積が不十分であったり、レポーティ
ングについてもVMwareの知識がないと分析が難しいということがあります。ES/1を利用すること
で、分析結果やレポートが自動で出力されるので、誰でもどこがポイントかすぐに分かります。こ
のように、ツールにノウハウが入っているのが一番の利用メリットです。
また通常の性能管理項目だけでなく、仮想環境特有の管理ポイントについてもデータを収集でき
ます。さらに自動分析機能で、ボトルネックがどこにあるか、どのチューニングが効果的かも分か
ります。

(2)ノウハウ共有、技術の底上げが可能
IIM社のパフォーマンス管理セミナーとツールのノウハウを活用することで、比較的短期間にキャ
パシティ管理の技術者を育成することができます。これは弊社だけでなく、お客様での人材育成に
も寄与することが大きいと感じています。
次にES/1を活用した事例をご紹介いたします。
3.事例:新たに見えてきた余裕度
設計当初のVMサイジングの仮説が正しかったのかを検証するために、運用開始後にES/1で計測した実測値と比較しました。その結果、余裕があることが判明し、さらに集約率を上げられる可能性があることが分かりました。
★設計時のサイジング仮説
・ESX1台あたりの物理スペック
CPU:3GHzQuad×2socket(計8core)⇒合計24GHz
・オーバーヘッドを考慮したサイジング
CPU:3GHz×2.56(※1)×2(※2)×0.9(※3)⇒合計13.50GHz
※1:1socketに対して一般的に言われているQuadのオーバーヘッド1.6×1.6=2.56
※2:2socket
※3:VMkernelのオーバーヘッドとして10%を考慮
上記より、ESX上にある仮想マシンのCPU使用量の合計が13.50GHzとなったとき、ESXのCPU使用率が約100%になると想定しました。CPU以外はオーバーヘッドが発生する可能性が少ないため、考慮しておりません。
(1)Quadオーバーヘッドの実際
【結論】ES/1のグラフから考察した結果、仮想化環境(VM)ではQuadのオーバーヘッドをほとんど考
慮する必要がないことが判明
①測定手順
・仮想マシンが1台のみ配置されているESXのCPU利用状況を測定
・上記仮想マシンに対してCPUを4core割り当て(クロック数12GHz)
・OSのCPU使用率が約100%で稼動している状態でESXの使用率を確認
②仮説
オーバーヘッドを考慮したサイジング結果から、CPU使用量が12GHz/13.50GHzなのでESXの使
用率は約90%になると想定
③結果

測定の結果、ESXのCPU使用率は約50%(12GHz/24GHz)
⇒仮想化環境(VM)ではQuadのオーバーヘッドをほとんど考慮する必要がないことが判明
(2)VMオーバーヘッドの実際
【結論】ES/1のグラフから考察した結果、仮想化環境(VM)でのVMkernelのオーバーヘッドは仮想
マシンによって差異があるので一概に規定するのは困難
①測定手順
・ESX上にメモリ使用率10%の仮想マシンと、50%の仮想マシンを配置した状態でCPU利用状況を
測定
・vMotionにて各仮想マシンを他のESXに移行
・ESXにて移行時のCPU利用率を確認
②仮説
サイジング結果から、vMotion時のCPU使用率は10%程度上昇すると想定
③結果

・メモリ使用率10%の仮想マシンを移行させた際、CPUは約10%上昇
・メモリ使用率50%の仮想マシンを移行させた際、CPUは約40%上昇
⇒仮想マシンによってVMkernelのオーバーヘッドは異なることから、一概に規定でき
ないことが判明。
●まとめ
☆仮想化環境でQuadCoreを使用した際のオーバーヘッドは考慮する必要がない
☆仮想化環境でのVMkernelのオーバーヘッドは仮想マシンの負荷状況によって異なるため、一概
に規定できない。負荷が上がる場合を考慮し、VMkernelには1coreを専用で割当てたほうが安全
VMkernelのオーバーヘッドを見越したとしても、サイジング当初より、リソースに余裕があることが判明し、集約率向上を検討するきっかけとなりました。
以上
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