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Monthly Topics
2011/09/07
Oracleサーバにおけるディスク増強/データファイル分散前後の評価事例

Oracleサーバのチューニング方法として、初期化パラメータの変更などが挙げられますが、今回は、Oracleデータファイルの分散とディスク装置の増強を行った際の事例をご紹介いたします。


ボトルネックの把握

今回のサーバでは、オンライン処理にて、参照処理だけでなく、更新処理も多く行われるシステムであり、画面遷移、登録処理の両方が遅いという状態でした。

まずは、Oracleサーバの状況把握のため、プロセッサ・メモリ・ディスクなどのシステムリソースの使用状況と、Oracleの各種情報を確認しました。

その結果、今回のサーバでは、主に以下の点から、ディスク装置がボトルネックとなっていることが確認できました。

 ・デバイスの待ち要求数が非常に高い
 ・Oracleバッファヒット率は大きく低下していない
 ・Oracleデータファイルへのアクセスが同一ドライブに集中している
 ・Redoログ待ち時間が長い

これらの結果から、ディスク装置の数と回転数を増強したディスクに変更し、かつOracleデータファイルの分散を行うことになりました。以下にディスク装置変更前後において、顕著な変化があったグラフを掲載いたします。


デバイス待ち要求数

本サーバはWindowsサーバであったことから、ディスクの指標として、デバイス待ち要求数を使用しました。

デバイスの処理は逐次処理となるため、負荷が高くなるとデバイスへの待ち要求数が増加します。

【図1:<ディスク増強・データファイル分散前>デバイス待ち要求数】


データファイルを格納しているTドライブに負荷が集中し、オンライン時間帯である日中帯には、多くのデバイス待ちが発生しており、50を超えるような時間帯も存在しています。

【図2:<ディスク増強・データファイル分散後>デバイス待ち要求数】


データファイルをTドライブ以外のSドライブにも分散を行っており、大半の時間帯で、デバイス待ち要求数は5以下に減少しております。


Oracle Redoログごとの待ち時間

Redoログは各トランザクションで変更されたデータの変更履歴が記録されています。この動作としては、一度メモリ内のバッファにためて、主に以下のタイミングで、Redoログファイルへの書き込みが行われます。

 ・トランザクションのCOMMIT時
 ・REDOログバッファの1/3に達した場合
 ・タイムアウト発生時
 ・バッファキャッシュ内のデータがデータファイルに書き出される時

Redoログバッファに書き込む速度が、Redoログファイルに書き込む速度を上回る場合、Redoログ待ちが発生し、その期間はデータベースの処理が行われない状態となり、レスポンス悪化を引き起こす可能性があります。

【図3:<デバイス増強・データファイル分散前>Redoログ毎の待ち時間】


常時2秒から4秒のRedoログ待ちが発生しており、長い時には10秒以上の値となっている時間帯も存在していました。

【図4:<デバイス増強・データファイル分散後>Redoログ毎の待ち時間】


Redoログ待ち時間は大きく改善されており、大半の時間帯で1秒未満、最大でも2秒未満となっておりました。


まとめ

今回は、更新系の処理が非常に多く、ディスクに多くの負荷がかかっていることから、データファイルの分散とディスク装置の増強を実施した事例です。

Oracleのデータファイル分散は、以下のポイントが重要であり、大きな効果が見込まれます。

 ・使用状況の高いデータファイルを把握し、別ディスクに配置する
 ・Redoログファイルと実際のデータファイルを別ディスクに分ける

今回は、上記対応の他に、高速なディスクへの移行も実施しておりますが、チューニング前後のパフォーマンスデータを比較し、大きな改善が見られた事例としてご紹介させていただきました。


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